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パーツの可動域(胸〜腰2)

前回からの続きです。
胴体を3つのパーツで考える、という事は書きました。
胴体を屈伸させたりひねったりといった動きをつくっているのは胴体の上から下まで伸びている「背骨」です。
背骨は正式には「脊椎」(せきつい)といいます。ずーっと連なっていますが、場所によってそれぞれの名前で分けられています。


「頚椎」は首の動きをつくっているものなので首の可動域を参照してください。
胴体の動きをつくっているのは「胸椎」〜「腰椎」の範囲です。
一本の骨でできているのではなく、細かい骨が隙間をつくって連なっているので前後左右回転など、多彩な動きが可能なわけです。それぞれの骨の間には「椎間板」(ついかんばん)というクッションのような組織があり、これがあるので骨を滑らかに動かすことができるようになるのです。
「骨盤」自体は動かないわけですが、「腰椎」によって腰を動かすことができます。

前回「肋骨」はほとんど動かないと書きましたが、「ほとんど」ということは多少は動くということです。
肋骨(あばら骨)は12本の胸椎と同じ12対でできています。
いわゆるメッシュ状態なのだから多少は動くだろうとは予想できるのですが、実はちょっと複雑。

前側には「胸骨」があり、この「胸骨」は肋骨の7番目までの骨を支えています。心臓がある位置でもあるので、装備が強固になっているんですね。
皆さんも鎖骨のくぼみの下からお腹の方へずーっと押してみてください。
固いですよね?胸の終わりのあたりまでくると急に無くなってしまいますね。それが「胸骨」です。

肋骨の1〜7番まではほぼ同じようなカーブを描き、後ろと前から支えられているので最も動きが少ないところなのです。
一番下にある11、12番は前の方にせり出してなくて、背中側の胸椎に繋がっているだけでプラ〜んとした状態なので、あまり考えなくてもいいでしょう。

なんだか解剖学の話みたいになってしまって、ごめんなさい。

さて8〜10番目の肋骨ですが、これは胸骨から伸びた「肋軟骨」によって、前面と繋がってます。軟骨なので少し柔軟性があります。
骨と骨の隙間も7番目までよりも広くなり、側面に向かうカーブも変わってきます。
動きも大きくなってきますので、同じように胸椎から出ている肋骨でも、1〜7番までと8〜12番まででは動きの大きさが違うということです。

それから、胸と言えば大胸筋ですね。
男性の胸の見た目でもある大胸筋は、鎖骨、胸骨、上腕骨に繋がっています。女性はその上に脂肪が乗っかっているので、おっぱいの下のラインが胸骨の終わりのラインということになります。

そんな感じで縦横無尽に動いていそうな胴体ですが、よく動く場所、あまり動かない場所があるということがわかっていただけたでしょうか?
胴体を3つのパーツに分割するというのはそういうわけがあるのです。

では、簡易モデルを作って可動域を書いていきたいと思います。
このモデルはワイヤーをグルグル巻きにして作ったバネと練り消しです。
簡単に手に入るものなので、皆さんも作ってみてください。
練り消しは粘土やケシゴムを切ったものでもかまいません。

 前屈・後屈  上半身をひねる  真横に倒す

いや待て待て。こんなんじゃ前屈できないでしょー。体が硬いにも程がある!と思ってしまったかもしれません。
この可動域は背骨のみのものなのです。立って前屈した場合、床に手が届くのは実は股関節が働いているため。逆に言うと、前屈して手が床に届かない方は股関節をうまく使っていないだけかもしれません。股関節のストレッチをしてからやってみると、手が届くようになるかもしれませんよ。

ちなみに私も体が硬いほうなので、何もしないでいきなりやると、指先がやっと床に届く程度なのです。(笑わんでー≧≦)
でも簡単なストレッチをやると(片足ずつ足先で大きな8の字を書くというのを5、6回繰り返す)指がペタっと床につくようになるんです^^硬い方!やってみてください。
背骨を曲げているだけと思っていたポーズでも実は色々なところが動いているものですね。

ただここに書いている可動域は多分16〜30歳くらいのものかと思われます。(調べると色んな数値がでてきたので)
というのも背骨は小さな骨ひとつひとつが可動して全体の可動域をつくってます。可動を支えているのが椎間板で、これは加齢と共に減っていきます。
骨がそれぞれ1度ずつ可動域が狭くなると、全体で17度狭くなるわけです。小学生はこの数値よりもっと可動域が広いようです。

胸部の分割線をおっぱいの下に設定してありますが、骨格のつくりからいえば、もう少し下のほうがいいかもしれません。
ただ、服を着た場合目立つのはおっぱいのラインだしアタリも取りやすいので、最初はそこに一本アタリ線を引いておいたほうがいいでしょう。
背骨に対してほぼ垂直に引けばいいのですから。
前から見た図の時は、鎖骨に垂直ですね。

片手を上げたポーズの時は鎖骨に垂直というわけにはいかなくなりますが、背骨は真直ぐなので、胸の下のラインは変わりません。
鏡を見て確認してみてください。乳首の位置は確かに上に上がってますが、下のラインは変わらないはず。
大胸筋が伸びているだけなので、下のラインは変わらないのです。



(お暇だったら読んでね^^)

今回このgdgdコラムは本っ当にどうでもいい内容。
生物の進化の話。
皆さんは高等な地球外生命体(いわゆる宇宙人)の存在を信じますか?カビとか顕微鏡で見えるくらいの生物ならけっこういると思いますが、
人間くらい、又はもっと高等な生物は地球のほかに存在するのでしょうか。
「いると思う」と答える方のほうが多いかもしれませんね。私も以前は、地球に存在できたくらいだから何億もあると思われる惑星に誰もいないって事はないだろうと思っていました。
ただ地球の誕生から現在に至るまでの地球の状態と、そこに誕生してきた生命体の歴史を細かく検証していくと、何か奇跡の物語のようなんですね。
最初の生命体誕生はさほど難しいものではないらしい。酸素はなくてもいいし、海と熱さえあればいい。なんなら研究所の試験管のなかでも生命体は誕生させることはできる。
多少地球より寒かったり暑かったりしても、それなりの生物が生まれてくるんじゃないかと思えるかもしれませんが、地球とほぼ同じ大きさなのにちょっと太陽に近かった金星は?
太陽から少し遠ざかったけど地球より小さくて重力が小さいために大気がとどまれず、地球の1/3しかない火星。
微細な生物はいるかもしれませんが複雑で大型の生物へと進化してゆくためには膨大な時間が必要。その間に地球上ですら生命は何度となく絶滅しかけました。
始めの単細胞生命体(原核細胞)から次の段階の生命体(真核細胞)へと進化するのに15億年もかかってるなんて眩暈がしそう。
やがて光を受けてブドウ糖を自給自足できるクロロフィル(葉緑体)を持ったシアノバクテリアが出現しなければ、有機物を食い尽くして滅んでしまうところだった。
こいつが酸素を排出することで、地球には酸素が増えていきました。ただこれはそれまで酸素を必要としなかった生命体にとって毒物である酸素はいい迷惑。
でも酸素が増えたことでオゾン層が形成され、地上に降り注いでいた有害な紫外線を遮断することができるようになり、生命体は深い海の中から浅瀬へ進出することが可能になった。
ここまで来るのにまた15億年もかかってる(眩暈)。
ある日太古の浅瀬の海に背骨を持った生物が出現しました。博物館でアンモナイトや三葉虫の化石をご覧になった方は多いと思います。
これらは背骨がなく、大雑把にいえば、カニやエビのような外殻類やタコ、イカのような軟体動物。背骨のある生物はほとんどいなかった。(今でも全生物の5%程度)
この小さな魚(厳密には魚類ではない)は人間の祖先になる魚。浅瀬にいたという所がポイントですね。浅瀬は深い海には豊富にあったミネラルの供給が不安定だった。
そこで沢山ある時は余分なミネラルを排出せずに体内に貯蓄しておいたのが背骨だった。こうして浅瀬であっても海にいるときと同じ状態を維持することができるようになった。
背骨という海のカプセルを体内に持つことでやがて川へ、そして地上へと住処を変えることができるようになった。
背骨の中は脊髄液で満たされ、ここで血液が造られる。まさに命そのもの。背中に命の海をしょってるなんてロマンのある話だなあ。
しかしまあ。。。いろんな可能性を否定してはいけないわけで。
どこぞの星では恐竜のようなやつが前頭葉を発達させて世界を席巻し、明日の天気を予報できるくらいになってるかもしれないし。
必ずしも高等な生命体が宇宙に進出しようとは思わないかもしれない。だから宇宙人が絶対いないとは言いきれないわけだけど。。。
人間だっていつか滅んで別な生物が出現し、もっと高等な生物に進化するかもしれない。ただそいつには多分、背骨はあると思う。


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