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デフォルメデッサン

デッサンは難しい、本を読んでもよくわからない、何から始めればいいのかとお思いの方もいるでしょう。
デッサンはリアルの人間を描くのがもちろん一番いいのですが、だからといってちょっと練習すれば、すぐに描けるようになるわけではないです。
上手くなるのにはたくさん描くしかないのですが、数年かかるかもしれません。
でも、今すぐ可愛いキャラクターとか描きたいですよね?

そこで、最低限これだけ押さえておけば、まあ見れる絵になるかなというお話。
ポイントは2つあって、ひとつは
「パーツの比率」もうひとつは「可動域」です。
この2つを覚えると、とりあえず大丈夫。あ、もちろん「立体を意識する」ことはお忘れなく(^^)

「可動域」はパーツそれぞれで色々ちがいますので、後で詳しくやることにして、今回は「パーツの比率」をやってみようと思います。

パーツの比率と言っても、要するに「骨組み」です。
(骨格について興味のある方は、学校で標本を見せてもらうなり、医学書を見るなりしてもいいんですが、そこまで覚えなくても大丈夫ですよ。

「骨組み」っていうのは家でいえば、柱です。
柱が正しい長さでできていないと、いくら綺麗な壁を塗っても、屋根をかけても、歪んだ家になってしまいます。怖くて住めませんよね。
「骨組み」がちゃんとできてれば、壁に少しぐらい穴があってもまあ、我慢して住める(?)


リアル(7.3頭身) 漫画系(8頭身) ミクロシスター(7頭身) 萌え絵(6頭身)
上半身はリアルに近い。
男性向けでない場合、骨盤をあまり張り出させず、太ももが細くなるので、中性的な少女体型。股上と股下が同じ長さ。
体格的には漫画系と萌え絵の中間くらい。
ウエストから足にかけてはリアルに近いんだけど、リアルよりも脚の長さは漫画っぽく股上、股下が同じという体型。
漫画系とは逆に肩幅が狭くなるので上半身の幅が狭い。
このまま下半身にもっていくと脚が細くなりすぎるため、骨盤が広くなる。

どうでしょう?意外にパーツの比率が違う箇所は少ないです。足の長さと横幅くらいです。
「自分は漫画キャラが描きたいの。リアルな人間なんか描けなくてもいい。」と思っていた方もいると思います。
でも、いくらデフォルメ画といっても、リアル人物とそう遠くないってことなんですね


リアル頭身のモデルさんは、現実の人間としては中々の理想体型。7.3頭身で骨盤の突起部(青線)より下が4頭身で上よりも長い。
漫画でもリアル寄りな絵柄の方は、これくらいの比率でも十分カッコイイキャラクターになるんじゃないかな。

人それぞれで絵柄の違いがあると思いますが、大体6頭身くらいまではリアル人物を参考にできるわけです。

手足の比率



手の大きさは顔と比較すると眉より上で、
髪の生え際より下


腕と比較すると右図の通り。
意外と足は大きいですね。
自分の体を使って測ってみましょう。


ところが事情が変わってくるのが、5頭身以下のミニキャラ(チビキャラ)。
赤ちゃんでも4頭身くらいだから、ティーン以上のキャラクターを5頭身以下で描く場合はリアル人物の比率からかけ離れていきます。
もう決まった比率は無いと言ってもいいかも知んない。自分はこの比率でやる!と決めて描いてもいいんじゃないでしょうか。

リアル幼児(4〜5頭身) ゲームキャラ等(4頭身) ドット絵等(2頭身)
女の子は5、6歳。赤ちゃんは1歳くらいです。 この場合実は脚が短い。
股上と股下の比はリアルに近い。同じ位でもいいけど、長すぎない方がいいような気がする。
いろいろ変えてみた。どんなバランスが好きか、自分で試行錯誤してみましょう。

とりあえずパーツの比率ができていると、筋肉がわからなくても、服着せちゃえばいいんだ!(暴言)
もちろん骨組みだけじゃ足りなくて、漫画キャラでも多少肉付けしないと変なんだけど、いっぺんにアレもコレもと欲張らずにちょっとずつ、確実に描けるようになっていければいいと思います。

アタリの棒人間


完全防備。ミトン最強!

夏までには筋肉つけるぜ!




(お暇だったら読んでね^^)

学校教育で「デッサン」という言葉が出てきたのは中一でした。
小学校のときの図画では人物画を描いたとしても、デッサンは問われませんでした。
今はどうかわかりませんが、nakakoの場合は中学1年の時、美術の授業で「友人を描く」というお題があり、数人ずつで円陣になって前に座っている人を描いたのでした。
当然出来上がった絵は、みんな斜め後ろ向きで画板に向かって絵を描いているというポーズになってしまうんですけどね(^^;)
出来上がった絵を張り出して、先生が批評するわけですが、その時初めて「デッサン」という言葉が出てきたと思います。
その時先生が指摘したのは、「殆どの人は手足が小さすぎる」というものでした。
幼稚園児の絵を見ても、とにかく頭が大きく、腕や脚は描いていたとしても、末端の手足は無いか、非常に小さい。
何故こうなってしまうか?
人間は人を見るとき、視覚から入ってきた情報を一旦脳内で整理してしまう。入ってきた情報に順位をつけて、重要なもの、自分にとって心地よいものが第1位になってしまう。
絶え間なく入ってくる情報を整理するために、大して重要ではないものは抜け落ちてしまう。
他人と母親を区別するために、顔が一番重要な情報なのですね。幼児の絵では、その子が情報処理した後、つまりイメージの人物像が現れるわけです。
成長してくると、経験や情報処理能力の向上で、ちゃんと手足がついた人物像にはなるのですが、順位をつけてしまったイメージの人物像をなかなか払拭できないのかもしれません。
う〜ん。。。。人体を正確に描写するには「無」になることなのか?なんだか修行僧みたいだな。。。。
いやいや、そんな事はない。やはりちゃんと見て描くに限るのだ。「肩」「腰」「関節」がどうなっているかをよーく見て描くことが大事なんだと思う。


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